Sanseido Dictionary
しゃんす
しゃんす 〔「相思 」の唐音から 。近世長崎方言 〕恋人 情人をいう 。「おまへよかはたわしよふりすてて ,よんによう ―とちぎらんす 」〈滑稽本 東海道中膝栗毛 6 〉
しゃんす
しゃんす (助動 )活用 しやんせ しやんし しやんす しやんす しやんすれ しやんせ 〔尊敬の助動詞 「しゃます 」の転 。近世上方語 。主に遊里の女性が用いた 〕四段活用 ナ行変格活用の動詞の未然形に接続する 。動作の主体に対する尊敬の意を表す 。…なさいます 。お …になります 。「さが様ちとお目借ろと耳に口寄せ ,内儀様の言は しゃんす 」〈浄瑠璃 心中刃は氷の朔日 中 〉「兄様 ,戻ら しゃんし たかえ 」〈歌舞伎 男伊達初買曽我 〉「胸の中なる悪心が ,その身を責むると諦めて ,潔う死な しゃんせ 」〈浄瑠璃 傾城無間鐘 〉 →さしゃんす (助動 )