Sanseido Dictionary
ねば
ねば (連語 )〔打ち消しの助動詞 「ぬ 」の仮定形 「ね 」(古語では打ち消しの助動詞 「ず 」の已然形 「ね 」)に接続助詞 「ば 」の付いたもの 〕① 打ち消しの仮定条件を表す 。もし …ないなら 。「朝までに雨が止ま ―,外出は取りやめにしよう 」② (「ねばならぬ 」の形で )…なければならない ,…するのが当然だ ,の意を表す 。「せ ―ならぬ事は早くすませてしまいなさい 」③ 打ち消しの恒常的条件を表す 。…ないと 。…ないとかならず 。「山の方に雪が降ら ―,夏には水不足になる 」「世にしたがへば身くるし 。したがは ―,狂せるに似たり 」〈方丈記 〉④ 打ち消しの順接確定条件を表す 。…ないので 。…ないから 。「袖振らば見もかはしつべく近けども渡るすべなし秋にしあら ―」〈万葉集 1525 〉⑤ 打ち消しの逆接的条件を表す 。…ないのに 。…ないでいるうちに 。「年月もいまだあら ―心ゆも思はぬ間にうちなびき臥 (こ )やしぬれ 」〈万葉集 794 〉〔(1 )本来の用法は ④ 。 ① ② は近世以降のもの 。(2 )話し言葉でのくだけた言い方では ,「にゃあ 」「にゃ 」ともなる 〕 →ねばならぬ