Sanseido Dictionary
ようだ
ようだ やうだ (助動 )活用 ようだろ ようだつ (ようで ように ) ようだ ような ようなら ○ 〔名詞 「よう (様 )」に断定の助動詞 「だ 」が付いたものから 。中世末期以降の語 〕比況の助動詞 。用言および助動詞 「れる られる 」「せる させる 」「た 」「ない 」「ぬ 」「たい 」「らしい 」「ます 」などの連体形に付くほか ,体言と一部の副詞には助詞 「の 」をはさんで接続する 。また ,連体詞 「この その あの どの 」などにも付く 。① 不確かな断定の意を表す 。「病気で入院していたので ,だいぶ仕事がたまっている ようだ 」「足にけがをしたというが ,大したこともない ようだ 」② 断定を避けて ,遠まわしに判断を述べる 。「犯人は近くにひそんでいる ようだ ね 」「だいぶ顔色が悪いが ,どこか具合がよくない ようだ 」③ 同類の物事をあげて ,その性質 状態などについて述べる 。「雪の ように 白い肌 」「にが虫をかみつぶした ような 顔 」④ 同類中の一例として提示する意を表す 。「あの富士山の ような 形の山が羊蹄山です 」「田舎のおばさんの ように 小柄な人 」⑤ (多く 「ように 」の形で )行動の基準や目標 目的などを表す 。「時間におくれない ように 家を出た 」「テレビを見すぎない ように 注意しましょう 」⑥ (「…ように 」の形で ,文末に用いて )願いや希望 ,依頼や軽い命令などの意を表す 。「一日も早くお元気になられます ように 」「集合時間には絶対に遅れない ように 」「もっと大きな声で返事をする ように 」〔(1 )中世から近世にかけて ,終止形に 「ような 」の形が見られる 。「我に孔明あるは魚の水ある やうな ぞ 」〈蒙求抄 1 〉「久々で参つたれば ,よそへ来た やうな 」〈狂言 鈍太郎 虎寛本 〉(2 )連用形 「ように 」の用いられるような場合に ,「に 」を省略して ,「よう 」だけの形が用いられることもある 。「わき見運転をしない よう (に ),よく注意しましょう 」(3 )文を終止する言い方として ,「よう 」に終助詞 「ね 」「よ 」などを添えた形が用いられることがある 。「だんだん寒さがきびしくなってくる よう ね 」「しばらく見ないうちに ,ずいぶん大きくなった よう よ 」〕