Sanseido Dictionary
下ろし
おろし 3 【下ろし ・卸し 】〔動詞 「おろす (降 下 )」の連用形から 〕① おろすこと 。多く他の名詞に付いて用いる 。「雪 ―」「積み ―」「上げ ―」② (多く 「卸し 」と書く )(大根 わさびなどを )すりくずすこと 。また ,すりくずした物 。「大根 ―」「おろし金 (がね )」の略 。③ (「卸し 」とも書く )魚の身を背骨に沿ってたてに切り取ること 。「アジの三枚 ―」④ 1 品物を新しく使い始めること 。「仕立て ―の洋服 」⑤ 邦楽用語 。能の囃子 (はやし )の手組の一 。頭組から地へ移るために打つ打楽器の手組 。能の舞事で ,笛が地のなかで特殊な譜を吹く部分 。長唄囃子の一 。登場人物が駆け出す場合や ,立ち回りの見得のきまりなどに用いる 。⑥ 神仏に供えてあったのを下げたもの 。また ,貴人の食物の残りや ,使っていた物のおさがり 。「大饗の ―をば ,其殿の侍共なん食 (くらい )ける 」〈今昔物語集 26 〉