Sanseido Dictionary
乱れ
みだれ 3 【乱れ 】〔動詞 「乱れる 」の連用形から 〕① 物が整えられていないこと 。「髪の ―」「フォームの ―」② 心が動揺すること 。煩悶 。興奮 。「わが心の ―に任せて 」〈源氏物語 宿木 〉③ 世の中の秩序や道理が守られないこと 。「代の ―もなかりしに 」〈平家物語 1 〉④ あらし 。暴風雨 。「頭さし出づべくもあらぬ空の ―に 」〈源氏物語 明石 〉⑤ 「乱れ焼き 」の略 。⑥ 〔上方語 〕乞食 。「―めがいふやうな事ぬかしけつかる 」〈滑稽本 東海道中膝栗毛 6 〉⑦ 能の舞 。「猩々 (しようじよう )」の特殊演出の際に演じられる舞 。酔態を表す 。猩々乱 (しようじようみだれ )。「鷺 (さぎ )」にある特殊な舞 。放された鳥の歓喜を表す 。⑧ 箏曲の一 。「乱輪舌 (みだれりんぜつ )」の通称 。八橋検校作曲 。歌のない器楽曲で ,段物に属するが ,各段の拍子数が一定しない点で例外的存在 。