Sanseido Dictionary
何と
なっと 【何 と 】(副 )〔「なにと (何 )」の転 〕 →なんと に同じ 。「ソノ戦ガ敗レテカラワ ―アッタゾ 」〈天草本平家物語 4 〉
何と
なにと 【何と 】一 (副 )① どうして 。なぜ 。「岩代のまつこともなき我身さへ ―憂世にむすぼほるらん 」〈続古今和歌集 雑中 〉② →なんと (何 )1 1 に同じ 。「さて座禅の公案 ―心得候ふべき 」〈謡曲 放下僧 〉二 (感 )① 問い返したり ,念を押したりするときに用いる語 。なんだって 。「『その人買舟に物申さう 』『あら音高し ,―,―』」〈謡曲 自然居士 〉② 話しかけて相談するときなどに用いる語 。おいどうだ 。「―,明日の襟付はどうしたものであらうぞ 」〈狂言記 烏帽子折 〉
何と
なにと 【何と 】(連語 )〔代名詞 「なに 」に格助詞 「と 」の付いたもの 。副助詞 「など 」の原形に相当する語 〕一例をあげて ,同種のものが他にもいろいろあるということを表す 。なんど 。など 。「守 (かみ )のはらから ,またことひと ,これかれ酒 ―持て追ひ来て 」〈土左日記 〉 →なんど →など (副助 )
何と
なんと 1 【何と 】〔「なにと (何 )」の転 〕一 (副 )① どのように対応したらよいのかわからない気持ちを表す 。どのように 。どう 。「―申し上げたらよいのか 」② 強い驚きや感動の気持ちを表す 。たいそうまあ 。なんという 。なんて 。「―美しい夜だろう 」③ 相手の意向や反応を確かめる気持ちを表す 。「其の道づれと ,―一口遣らうではないか ,ええ ,捻平さん 」〈歌行灯 鏡花 〉④ 反語の意を表す 。どうして …か 。「誠をつくす侍に ,―刃が当てられう 」〈浄瑠璃 平家女護島 〉二 (感 )① 驚いたり感心したりしたときに発する語 。「―,まあ 」「―,四つ時で御ざる 」〈狂言 不聞座頭 〉② 相手に念を押すのに用いる語 。どうだ 。どうですか 。「―,そうじゃありませんか 」「―皆様如何でございます 」〈義血俠血 鏡花 〉