Sanseido Dictionary
何の
どの 1 【何 の 】(連体 )どれとはっきり限定しないままに ,不明 不定の事物 人間 程度などを取り上げるときに用いる語 。いずれの 。「―品になさいますか 」「本は ―くらいありますか 」「その問題では ―会社も困っている 」
何の
なにの 【何の 】(連語 )〔「の 」は格助詞 〕① 人や事物の名を明らかにしないでいう 。なんとかいう 。「雪 ―山に満てり 」〈枕草子 181 〉② 疑問 詰問の気持ちを表す 。どのような 。どんな 。「あづきなく ―狂言 (たわこと )今更に童言 (わらわごと )する老人 (おいひと )にして 」〈万葉集 2582 〉③ 打ち消しの強調や反語の意を表す 。どれほどの 。少しの 。「さらに ―しるしも侍らじ物を 」〈源氏物語 若紫 〉「―にほひのあるにかと涙ぐましう聞ゆ 」〈更級日記 〉④ (副詞的に用いて )どうして 。なぜ 。「―さる人をか ,この院の内に捨て侍らむ 」〈源氏物語 手習 〉
何の
なんの 【何の 】〔「なにの 」の転 〕一 1 (感 )相手の心配などを打ち消す語 。いいえ 。いや 。「―,これくらい当たり前のことです 」「『どうだ ,参ったか 』『―,―』」二 1 (副 )意に介しないという気持ちを表す 。「―これしき ,負けるものか 」三 (連語 )① 物事の実体 内容が不明であるという意を表す 。どういう 。どのような 。「庭には ―木を植えようか 」「それは ―真似 (まね )だ 」② (否定の表現を伴って )打ち消しを強調する気持ちを表す 。何程の 。どれほどの 。少しの 。「―遠慮がいるものか 」「―苦労も知らずに育つ 」「―役にも立たない 」③ 反語の意を表す 。何のための 。「愛なくて ―人生だ 」どのような 。どうして 。「―かたき事か有らん 」〈去来抄 〉