Sanseido Dictionary
兼ねる
か ねる 2 【兼ねる 】(動 ナ 下一 )《文 ナ下二 か ぬ 》① 二つ以上のはたらき 役割を併せもつ 。「食堂と居間を ―ねた部屋 」「趣味と実益を ―ねた仕事 」② 本務の他に別の職務を同時に務める 。「首相が外相を ―ねる 」③ 遠慮する 。心をおしはかる 。気兼ねする 。「気を ―ねる 」「母親が兄の手前を ―ねて 」〈春の鳥 独歩 〉「虎は又 ,十郎が心を ―ねて 」〈曽我物語 6 〉④ 将来のことまで予定する 。「千年を ―ねて定めけむ奈良の都は 」〈万葉集 1047 〉⑤ 長い時間または広い距離に及ぶ 。「あらたまの年月 ―ねてぬばたまの夢に見えけり君が姿は 」〈万葉集 2956 〉「桜咲く四方の山辺を ―ぬるまに 」〈山家集 春 〉⑥ (動詞の連用形に付いて )しようとしてもできない 。…することに堪えられない 。「引き受け ―ねる 」「見るに見 ―ねて手伝う 」(「…かねない 」の形で )その可能性があることを表す 。…するかもしれない 。…しそうだ 。「放っておいたら自殺し ―ねない 」「そのまま出て行き ―ねない 」慣用 大は小を ―