Sanseido Dictionary
塞ぐ
ひさ ぐ 【塞 ぐ 】(動 ガ 四 ) →ふさぐ (塞 ) に同じ 。「(風呂ニ )目を ―ぎて入るは苦しかるまじき由 」〈今物語 〉
塞ぐ
ふさ ぐ 0 【塞ぐ 】一 (動 ガ 五 [四 ])① 穴や開口部をなくす 。ふたや詰め物などをして ,穴をなくす 。「壁の穴をセメントで ―ぐ 」「すき間を ―ぐ 」口 目 鼻 耳などを ,手でおおうなどして機能しないようにする 。「失言に気づいてあわてて手で口を ―ぐ 」「いくら耳を ―いでも聞こえてくる 」「恐怖のあまり目を ―ぐ 」出入り口や通路にあって通行をじゃまする 。「故障したトラックが道を ―いでいる 」「出口を ―ぐ 」② 場所を占める 。「本の山が机を ―ぐ 」③ さえぎって止める 。「道を ―ぎ人を通さぬよし 」〈平家物語 6 〉④ 不十分ながらも責任を果たす 。「責めを ―ぐ 」⑤ (「鬱ぐ 」とも書く )心配ごとがあったりして気分が晴れないでいる 。「あれ以来 ,ずっと ―いでいる 」「気が ―ぐ 」〔「塞がる 」に対する他動詞 〕可能 ふさげる 二 (動 ガ 下二 ) →ふさげる 表記 ふさぐ 《塞 ・鬱 》「塞ぐ 」は “物で閉ざす 。さえぎる ”の意 。「壁の穴を塞ぐ 」「思わず目を塞ぎたくなる光景 」「故障車が道を塞ぐ 」「鬱ぐ 」は “気分が晴れない 。めいる ”の意 。「成績不振でずっと鬱いでいる 」「鬱いだ顔になる 」「気が鬱ぐ 」
塞ぐ
ふた ぐ 【塞 ぐ 】一 (動 ガ 四 )① →ふさぐ 1 に同じ 。「御衣して ,耳を ―ぎ給ひつ 」〈源氏物語 玉鬘 〉② 韻塞 (いんふた )ぎをする 。「―ぎもてゆくままに 」〈源氏物語 賢木 〉二 (動 ガ 下二 )① →ふさぐ 2 に同じ 。「寝殿は ―げ給はず 」〈源氏物語 松風 〉② 方塞 (かたふた )がりになってしまうようになる 。「方 ―げて ,ひき違へほかざまへ 」〈源氏物語 帚木 〉