専ら

もっぱら 0 1 【専ら 】〔「もはら 」の促音添加 〕一 （副 ）他の事にかかわらないで ，そのことだけをするさま 。「最近は ―史跡めぐりをしている 」「今日は ―向こうの言い分を聞いてきた 」「―の噂だ 」二 （形動ナリ ）そのことに集中するさま 。それを主とするさま 。「ただそれ〱にあたる事を勤むべき事 ―なり 」〈仮名草子 伊曽保物語 〉 →専らにする

専ら

もはら 【専 ら 】一 （形動ナリ ） →もっぱら 2 に同じ 。「このごろ庭 ―に花ふりしきて海とむなりなむと見えたり 」〈蜻蛉日記 下 〉二 （副 ）① →もっぱら 1 に同じ 。「―かくておはするに ，かひなし 」〈落窪物語 1 〉「怖畏謹慎の期をさすに ，―季夏初秋の候にあたる 」〈平家物語 5 〉「悪趣を以てすみかとし ，―罪人を以て友とす 」〈沙石集 二 古活字本 〉② （下に打ち消しの表現を伴って ）決して 。全然 。「―風やまで ，いや吹きに ，いやたちに 」〈土左日記 〉「―，かかるあだわざなどし給はず 」〈源氏物語 手習 〉