Sanseido Dictionary
幾許
いくだ 【幾 許 】(副 )(多く 「いくだも 」の形で下に打ち消しの語を伴う )いくら 。いくほど 。いくばく 。「さ寝し夜は ―もあらず 」〈万葉集 135 〉
幾許
いくばく 0 【幾 許 ・幾 何 】① 数量 程度が不明であることを表す 。どのくらい 。どれほど 。「平家の御恩はそも ―なり 」〈滝口入道 樗牛 〉② (「いくばくか 」の形で )わずか 。すこし 。「―かの金を渡す 」③ (下に打ち消しの語を伴って )数量 程度がいくらもないことを表す 。すこし 。「―も生けらじものを 」〈万葉集 1807 〉
幾許
こきし 【〈幾許 〉】(副 )たくさん 。たいそう 。はなはだ 。「前妻 (こなみ )が肴 (な )乞はさばたちそばの実の無けくを ―ひゑね 」〈古事記 中 〉 →こきだ
幾許
こきだ 【〈幾許 〉】(副 )たくさん 。たいそう 。はなはだ 。「いちさかき実の多けくを ―ひゑね 」〈古事記 中 〉
幾許
ここだ 【〈幾許 〉】(副 )たくさん 。たいそう 。はなはだしく 。ここば 。「み吉野の象山 (きさやま )のまの木末 (こぬれ )には ―も騒く鳥の声かも 」〈万葉集 924 〉
幾許
ここば 【〈幾許 〉】(副 )たいそう 。はなはだしく 。ここだ 。ここばく 。「白雲の絶えにし妹をあぜせろと心に乗りて ―かなしけ 」〈万葉集 3517 〉
幾許
ここら 【〈幾許 〉】(副 )程度がはなはだしいさま 。数量が多いさまをいう語 。はなはだ 。たいそう 。たくさん 。「我宿に誰をまつ虫 ―なくらむ 」〈古今和歌集 秋上 〉「心うく ―の年ごろつかうまつり侍りて 」〈落窪物語 1 〉