Sanseido Dictionary
弁慶
べんけい 【弁慶 】① [?〜1189 ]平安末 鎌倉初期の僧 。「吾妻鏡 」「義経記 」などの伝えるところによれば ,熊野の別当の子で比叡山西塔で修行し武蔵坊と称して武勇を好んだ 。のち ,源義経に仕えた 。義経の奥州落ちに従い ,安宅関 ,衣川の合戦などでの武勇は能 歌舞伎などに多く脚色された 。② 〔 ① が強かったところから 〕強いもの ,強がる者のたとえ 。「内 ―」③ 〔 ① が七つ道具を背負った姿 ,あるいは体中に矢を受けた姿になぞらえていう 〕竹筒に穴をあけ ,その穴に勝手道具や団扇などを差すようにしたもの 。また ,花かんざしなどを差しておく藁 (わら )を束ねたものにもいう 。④ たいこもち 。幇間 (ほうかん )。「判官 (きやく )へいろ〱と讒 (こみず )をいうて ,ほかへ導く ―衆も有よし 」〈洒落本 秘事真告 〉⑤ 「弁慶縞 」の略 。