Sanseido Dictionary
懇ろ
ねもころ 【懇 ろ 】一 (副 )〔「ねんごろ 」の古い形 〕心をこめて 。ていねいに 。「かはづ鳴く六田の川の川柳の ―見れど飽かぬ川かも 」〈万葉集 1723 〉二 (形動ナリ ) 1 に同じ 。「鶴が鳴く奈呉江の菅の ―に思ひ結ぼれ 」〈万葉集 4116 〉
懇ろ
ねんごろ 0 【懇ろ 】〔「ねもころ 」の転 〕一 (形動 )文 ナリ ① 心のこもっているさま 。手厚いさま 。「―にもてなす 」「―に弔う 」② 親しいさま 。特に ,男女がなれ親しむさま 。「―な間柄 」「―になる 」③ 程度がはなはだしいさま 。度を超しているさま 。「満財が子此れを見て ―に希有也と思ふ 」〈今昔物語集 1 〉二 (名 )スル ① 親密になること 。親しく付き合うこと 。「お前は貧乏神と ―してござるかして 」〈浮世草子 傾城禁短気 〉② 男女が深い仲になること 。「今までしたる ―の空しくなる事をあたらものと思ひ 」〈仮名草子 難波物語 〉③ 男色関係をもつこと 。「我若年の時衆道の ―せし人住家もとめてありしを 」〈浮世草子 好色一代男 4 〉派生 ―さ (名 )