Sanseido Dictionary
手前
てまえ ―まへ 0 【手前 】一 (名 )① 自分のすぐ前 。自分に近い方 。また ,基準にした物より自分に近い方 。「―にあるのが小学校で後ろが中学校 」「橋の一つ ―の角を右に曲がる 」② 他人に対する ,自分の立場 。面目 。体裁 。「友人の ―知らないとは言えない 」「力になろうと言った ―断れない 」③ 腕前 。技量 。手並み 。④ (多く 「点前 」と書く )茶をたてたり ,香を炷 (た )いたりする作法 。また ,その所作 。⑤ 自分ですること 。自分の負担ですること 。「―に湯屋風呂屋を拵 (こしら )へ 」〈浮世草子 日本永代蔵 3 〉⑥ 自分の勢力の及ぶ範囲 。また ,支配下にある物 。「親の ―を引きとられ ,余所 (よそ )の内に預けられておりましたが 」〈滑稽本 東海道中膝栗毛 発端 〉⑦ 家計 。暮らし向き 。内証 。「―の摺り切りも苦にならず 」〈仮名草子 浮世物語 〉二 (代 )① 一人称 。ややへりくだっていう語 。「―は存じません 」② 二人称 。対等または対等以下の相手に用いる 。ややさげすんでいう語 。てめえ 。「―なんか何も知らないくせに ,黙ってろ 」
手前
てめえ 0 【手 前 】(代 )〔「てまえ 」の転 。話しことばでのごくくだけた言い方 〕① 一人称 。 →てまえ (手前 )2 1 に同じ 。「―なんかもすっかり老いぼれてしまいまして 」② 二人称 。 →てまえ (手前 )2 2 に同じ 。「―なんかの知ったことか 」