Sanseido Dictionary
押さえる
おさ える おさへる 3 2 【押 さ える ・抑える 】(動 ア 下一 )《文 ハ下二 おさ ふ 》〔「押す 」に継続の助動詞 「ふ 」の付いた語 〕① 力をある部分に加えて ,その状態を持続する 。《押 》物に力や重みを加えて ,動かないようにする 。「ドアを手で ―える 」「文鎮で半紙を ―える 」「髪を ―える 」体の一部に手などをあてる 。「目頭 (めがしら )を ―える 」「耳を ―える 」傷口や痛む所に手や物をあてがう 。「傷口をガーゼで ―える 」② 動作 現象の実現をさまたげる 。動きが起ころうとするのを ,何らかの手段で ,未然にあるいは途中でとどめる 。「ライバル会社の進出を ―える 」「記事を ―える 」スポーツの試合で ,相手が活躍するのをとどめる 。「強敵を ―えて優勝する 」「相手を0点に ―える 」度をこさないようにする 。適当な範囲にあるようにする 。「出費を ―える 」「量産で値段を ―える 」「甘みを ―えた上品な味 」感情が外に表れそうなのを ,こらえる 。「うれしさを ―え切れないようす 」「怒りを ―える 」③ 支配下 管轄 (かんかつ )下に置く 。《押 》自由に活動できないようにする 。「上司に頭を ―えられる 」自分の支配下に置いて他の者をさえぎる 。「担保物件を ―える 」「帰りの切符は ―えてある 」「自動車市場は二社が ―えている 」④ 重要な点を確実に認識 理解する 。《押 》「要点を ―える 」「勘所 (かんどころ )を ―える 」「犯行の現場を ―える 」⑤ 和船で ,船首を右に向ける 。《押 》 ↔控える ⑥ 下手に見る 。「当山の末寺でありながら …と ―へて書く条奇怪なり 」〈平家物語 4 〉⑦ 差そうとする杯を受けないで ,もう一度飲ませる 。「一度一度に ―へて酒ぶりかたし 」〈浮世草子 好色一代男 3 〉〔中世末期から近世 ,ヤ行にも活用した 。「涙ヲ ―ユル 」〈日葡辞書 〉〕