Sanseido Dictionary
搔く
か く 1 【搔 く 】(動 カ 五 [四 ])① 指先や細い物の先端を物の表面にあてがって強くこする 。ひっかく 。「かゆい所を ―く 」「犬が前足で地面を ―く 」「へらで壁を ―いて古いペンキを落とす 」② かたい物の表面に刃物を当てがって ,削って細かくする 。「かつおぶしを ―く 」「氷を ―く 」③ 手や道具の先を往復させるようにして ,一面にある物を押しのけたり ,寄せ集めたりする 。「道路の雪を ―く 」「オールで水を ―く 」④ 細い物の先などで ,器に入れた物を混ぜる 。「からしを ―く 」⑤ 犂 (すき )などで田畑をすき返す 。「田を ―く 」⑥ 刀を手前に引いて切る 。「敵の大将の寝首を ―く 」⑦ 琴を弾じる 。かきならす 。「しが余り琴に作り ―きひくや 」〈古事記 下 〉⑧ 指先を物に立ててつかむ 。「倉梯山 (くらはしやま )を嶮 (さが )しみと岩 ―きかねて我が手取らすも 」〈古事記 下 〉⑨ 報酬や賭けに勝った金を得る 。「高駄賃 ―くからは大事の家職 」〈浄瑠璃 冥途の飛脚 上 〉⑩ 髪をくしけずる 。「朝寝髪 ―きも梳 (けず )らず 」〈万葉集 4101 〉⑪ 手を振り回す 。また ,鳥が羽ばたく 。「ただ手を ―きおもてをふり 」〈蜻蛉日記 中 〉可能 かける 慣用 裏を ―寝首を ―欲を ―