Sanseido Dictionary
支える
ささ える ささへる 0 3 【支える 】(動 ア 下一 )《文 ハ下二 ささ ふ 》① 力を加えて ,物が倒れたり落ちたりしないように押さえたりつっぱったりする 。「はしごが倒れないように ―えていてください 」「全重量を一点で ―える 」「人に ―えられてやっと立っている 」② (その人の力がないと集団が崩壊してしまうような状況で )維持するために労力を出す 。「会社を ―えているのは一人一人の社員の力だ 」「家計を ―える 」③ 援助する 。支援する 。「仲間に ―えられてここまで来ました 」④ 攻撃などを防ぎ止める 。「しばし ―へて防ぎけれども敵は大勢なり 」〈平家物語 7 〉⑤ 人や物が通ろうとするのを妨げる 。さえぎる 。「木の芽峠の大雪に ―へられ ,只今もつて罷り上る 」〈狂言 餅酒 〉「日の光は ―えられて ,眸に至らぬなるべし 」〈浴泉記 喜美子 〉⑥ 中傷する 。「ヒトヲ ―ユル 」〈日葡辞書 〉
支える
つか える つかへる 3 【支 える ・閊 える 】(動 ア 下一 )《文 ハ下二 つか ふ 》① 物に妨げられて ,先へ進めない状態になる 。「天井に頭が ―える 」「机が入り口で ―えて部屋に入らない 」「あとが ―えている ,早く出てくれ 」② 途中がつまって流れがとまる 。「排水管が ―えて汚水があふれる 」「もちがのどに ―える 」③ 言葉がスムーズに発せられないで途中で何度かとまる 。「―え ―え読む 」④ 処理されるべきものが残っていて ,先へ進めない 。「仕事が ―えている 」⑤ (「痞える 」と書く )胸 のどなどがふさがった感じになる 。「胸が ―える 」⑥ (「手をつかえる 」の形で )礼をするために両手をつく 。「手を ―へつゝ面 (かお )さしいだす 」〈当世書生気質 逍遥 〉⑦ 肩などがこる 。「肩が ―へて灸をすゑに来たのさ 」〈歌舞伎 東海道四谷怪談 〉表記 つかえる 《支 ・痞 》「支える 」は “とどこおる 。進めなくなる ”の意 。「閊える 」とも書くが ,仮名書きが多い 。「頭が天井に支える 」「もちがのどに支える 」「仕事が支えている 」「痞える 」は “胸がふさがったような感じになる ”の意 。普通は仮名書き 。「胸が痞える 」
支える
つっか える つつかへる 4 3 【支 える ・痞 える 】(動 ア 下一 )〔「つかえる 」の転 〕 →つかえる に同じ 。「のどに食べ物が ―える 」「―えながら読む 」