Sanseido Dictionary
散る
あか る 【散 る ・別 る 】(動 ラ 下二 )集まっていたものがばらばらになる 。① その場所から離れる 。退出する 。「人人 ―るるけはひなどすなり 」〈源氏物語 空蟬 〉② 分散する 。「火しめりぬめりとて ―れぬれば 」〈蜻蛉日記 下 〉
散る
あ る 【散 る ・離 る 】(動 ラ 下二 )① 散り散りになる 。「―れて寄りまうで来ず 」〈竹取物語 〉② 遠のく 。うとくなる 。「鮪 (しび )突く海人よ其 (し )が ―れば ,うら恋しけむ 」〈古事記 下 〉
散る
ち る 0 【散る 】(動 ラ 五 [四 ])① 花や葉が茎や枝から離れて落ちる 。「花が ―る 」「木の葉が ―る 」② 一か所にまとまっていた人や物が分かれて広がる 。「卒業生が各地に ―っていく 」「集めた美術品も今ではあちこちに ―ってしまった 」③ 断片が四方に飛ぶ 。「ガラスの破片が ―る 」「水しぶきが ―る 」④ ちらかる 。ちらばる 。「廊下に紙くずが ―っている 」⑤ 腫 (は )れ 痛みが薄らぐ 。「できものが ―る 」⑥ 墨 インクなどが紙ににじんだり ,はじけたりする 。「この紙はインクが ―ってうまく書けない 」⑦ (「気がちる 」の形で )精神が集中できない 。「話し声に気が ―って仕事がはかどらない 」⑧ 雲や霧が吹き払われる 。「霧が ―って山頂が見えてくる 」⑨ ( ① から )戦いなどで人が死ぬことを美化していう 。「戦いで ―った若者たち 」⑩ うわさが世間に広まる 。「さる珍しきことは自づから ―り侍りけるにこそは 」〈大鏡 師輔 〉慣用 花と ―