Sanseido Dictionary
日本住血吸虫
にほんじゅうけつきゅうちゅう ―ぢゆうけつきふちゆう 8 【日本住血吸虫 】ヒトをはじめとする哺乳類の門脈系に寄生する吸虫 。細長い糸状で ,雄が約1.5 センチメートル ,雌が約2 センチメートル 。卵は大便とともに排泄され ,水中で孵化して幼虫は中間宿主のミヤイリガイにはいる 。幼虫は貝の体内で発育したのち ,セルカリアと呼ばれる段階で貝から泳ぎ出し ,ヒトや家畜の皮膚を貫いて侵入 。日本ではかつて広島県片山 ,甲府盆地 ,筑後川流域などに生息した 。中国 東南アジアに広く分布 。
日本住血吸虫症
にほんじゅうけつきゅうちゅう しょう ―ぢゆうけつきふちゆう しやう 10 【日本住血吸虫症 】日本住血吸虫による風土病 。日本では甲府盆地 筑後川流域などで流行した 。皮膚から侵入した幼虫は ,門脈系の静脈に寄生する 。はじめ発熱 腹痛 粘血便などの症状が現れ ,慢性期にはいると肝硬変 脾腫 (ひしゆ )腹水などがみられる 。中国 フィリピン 台湾などにも流行地がある 。片山病 。