曇る

くも る 2 【曇る 】（動 ラ 五 [四 ]）〔「雲 」の動詞化 〕① 雲が出て ，空を覆う 。「急に ―ってきた 」② 鏡 ガラスなどが光をよく通したり反射したりしなくなる 。「湯気で鏡が ―る 」「眼鏡が ―る 」③ 不安 心配 悲しみなどで心がふさぐ 。また ，そういう気持ちが表情や声などに現れて ，明るさを失う 。 ↔晴れる 。 「姉の顔が悲しげに ―る 」「涙で声が ―る 」「ココロガ ―ル 」〈日葡辞書 〉④ 光や色が鮮明でなくなる 。物が輝きやつやを失う 。「御かたちなどいと花やかに ，ここぞ ―れると見ゆるところなく 」〈源氏物語 初音 〉⑤ 涙などで ，かすんで見える 。「涙に ―る玉のはこかな 」〈源氏物語 夕霧 〉⑥ 〔「面 （おもて ）曇る 」の略 〕能で ，顔をややうつむけにして ，愁い 悲しみ 嘆きなどの感情を表現する型をいう 。 ↔照る