Sanseido Dictionary
染む
し む 【染む ・沁 む 】一 0 (動 マ 五 [四 ])「しみる 」に同じ 。「秋風が身に ―む 」「酒壺になりにてしかも酒に ―みなむ 」〈万葉集 343 〉「はちす葉のにごりに ―まぬ心もてなにかは露を玉とあざむく 」〈古今和歌集 夏 〉「風も身に ―まず 」〈平家物語 5 〉「わかれてふ事は色にもあらなくに心に ―みてわびしかるらむ 」〈古今和歌集 離別 〉〔「染 (し )める 」に対する自動詞 〕二 (動 マ 上二 ) →しみる 三 (動 マ 下二 ) →しめる (染 )
染む
そ む 0 【染む 】一 (動 マ 五 [四 ])① 染まる 。「あけに ―みて半死半生 」〈西洋道中膝栗毛 魯文 〉② 影響を受ける 。心に深く感じる 。「卑屈と申す習慣 (ならわし )に ―みて 」〈民権自由論 枝盛 〉「病ニ ―ミタ 」〈和英語林集成 〉「此の所を見るに ,心深く ―みて更にほかの念ひなし 」〈今昔物語集 11 〉③ 打ち消しの語を伴って ,自分の気持ちになじまない ,気にいらない意を表す 。「意に ―まぬ結婚 」「お前と私が間を心に ―まぬ雲霧に隔てさせてはならぬ 」〈谷間の姫百合 謙澄 〉〔「染める 」に対する自動詞 〕二 (動 マ 下二 ) →そめる