Sanseido Dictionary
染める
し める 0 【染 める 】(動 マ 下一 )《文 マ下二 し む 》① 色や匂いをつける 。しみこませる 。現代語では ,動詞の連用形に付いて複合動詞として用いられる 。「煮 ―める 」「香をたき ―める 」「浅からず ―めたる紫の紙に 」〈源氏物語 明石 〉② 心などを ,じっとそこに込める 。心を奪われる 。「花の枝にいとど心を ―むるかな 」〈源氏物語 梅枝 〉〔「染 (し )む 」に対する他動詞 〕
染める
そ める 0 【染める 】(動 マ 下一 )《文 マ下二 そ む 》① 布などを染料に浸すなどして色や模様をつける 。染色する 。また ,塗って色をつける 。「布を藍 (あい )で ―める 」「髪を茶色に ―める 」「爪を ―める 」② 光などが当たって ,別の色に見せる 。「夕焼けが山肌を真っ赤に ―めた 」③ 顔を赤らめる 。「恥ずかしさに頰 (ほお )を ―める 」「顔に紅葉を ―めながら亮三をぢろりと見上げ 」〈谷間の姫百合 謙澄 〉④ (「手をそめる 」などの形で )その事に着手する 。「悪事に手を ―める 」⑤ (「筆をそめる 」の形で )書き始める 。執筆にとりかかる 。⑥ 心に深く思い込む 。「とにかくに (大君ニ )心を ―めけむだにくやしく 」〈源氏物語 総角 〉〔「染む 」に対する他動詞 〕