Sanseido Dictionary
梵天国
ぼんてん こく 【梵天国 】〔「ぼんでんこく 」とも 〕① 御伽草子 。室町期の成立 。梵天王の姫と結婚した主人公中納言が ,帝の難題を退け ,また羅刹国に連れ去られた妻を助け出す物語 。のちに古浄瑠璃 説経節などとしても広く行われた 。② 〔江戸初期の浄瑠璃興行で ,一日の興行の終わりに必ず ① を語る習慣があったことから 〕物事の終わり 。「たとひこの身は ―になるとも 」〈松の葉 〉③ 〔 ② から転じて 〕主人などから追放されること 。「やきもちのやの字もあると ,忽ち ―さ 」〈滑稽本 浮世床 2 〉