Sanseido Dictionary
残る
のこ る 2 【残る 】(動 ラ 五 [四 ])① 〔「遺る 」とも書く 〕失われたりしないで ,もとのまま保存されている 。もとの状態のままである 。「頂上にはまだ雪が ―っている 」「昔の町並みが ―っている 」「少年の頃の面影が ―っている 」「古い風習が ―っている 」② 全体のうちの一部がなくならないでいる 。「ご飯が ―る 」「仕事がまだ ―っている 」③ ほとんどが無くなったり立ち去ったりしたあとも ,引き続き存在する 。物があとまである 。「あとに ―ったのはわずかな土地と小さな家だけだった 」「城跡に石垣だけが ―る 」人がとどまる 。「宿題を忘れた人は ―ってやってしまいなさい 」「遅くまで会社に ―って仕事をする 」人の死後に生き残る 。死に後れる 。「―らむ人の思ひ出でにも見よとて 」〈蜻蛉日記 下 〉④ 〔「遺る 」とも書く 〕後世に伝わる 。「後の世まで名が ―る 」「後世まで ―る傑作 」⑤ ある事の結果として生じたものがそのままとどまる 。「不満が ―る 」「感情的なしこりが ―る 」⑥ 決められた期間や距離の一部があまっている 。「持ち時間はあと一〇分だけ ―っている 」⑦ 相撲で ,踏みとどまる 。こらえる 。「土俵際でかろうじて ―った 」⑧ 金をためる 。「金が ―る 」「なかなか ―らないものだ 」⑨ 動詞の連用形の下に付いて ,複合動詞として用いる 。全部 …しないで一部分が手付かずのままであるの意を表す 。「売れ ―った品を安く売る 」「焼け ―った離れに住んでいる 」「消え ―る 」「散り ―る 」いなくならずに存在し続ける意を表す 。「人類は生き ―れるか 」「居 ―る 」〔「残す 」に対する自動詞 〕 →余る (補説欄 ) 可能 のこれる 表記 のこる 《残 ・遺 》「残る 」は “存在し続ける 。あまる 。とどまる ”の意 。「存在し続ける 」の意では 「遺る 」とも書く 。「古い風習が残って (遺って )いる 」「頂上付近には雪が残っている 」「ご飯が残る 」「会社に残って仕事をする 」「遺る 」は “後世に伝わる ”の意 。「後世に遺る傑作 」