Sanseido Dictionary
気の毒
きのどく 3 4 【気の毒 】(名 形動 )文 ナリ 〔「自分の心や気持ちにとって毒になるもの 」が原義 〕① 相手の苦痛や困難なさまに同情して心を痛める こと (さま )。「―な身の上だ 」② 相手に迷惑をかけてすまなく思う こと (さま )。「―なことをした 」 →おきのどくさま ③ 心を痛めること 。迷惑すること 。困ること 。また ,そのさま 。「『厭でも応でもつがねば通さぬ 』『はて ,これは ―な事かな 』」〈狂言記 伊文字 〉④ 恥ずかしいこと 。きまりの悪いこと 。「親方の手前 ―の思はくにて顔を真赤にしてゐる 」〈滑稽本 浮世床 初 〉〔類義の語に 「可哀相 」があるが ,「可哀相 」は人 動物などの弱い立場にあるものに対して同情を寄せ ,その不幸な状況から救ってやりたく思う意を表す 。それに対して 「気の毒 」はその人の苦しい境遇に同情して心を痛める意を表す 〕派生 ―が る (動 ラ 五 [四 ])