Sanseido Dictionary
気色
きしょく 0 【気色 】〔「きそく 」とも 〕① 顔などに現れた ,心の内面の様子 。快 不快の気持ち 。「―をうかがう 」② 物事や人などに対して抱く ,気分 。「幾干 (いくら )か ―を直して 」〈婦系図 鏡花 〉③ (顔色 表情などに現れた )体の状態 。また ,病状 。「―がすぐれない 」④ 意向 。意志 。「鎌倉殿の御 ―も其儀でこそ候へ 」〈平家物語 12 〉⑤ あたりの様子 。ありさま 。「風雲 ―常に違ふこと有り 」〈続日本紀 養老五 〉⑥ 改まった様子をすること 。「光頼卿笏取直し ,―して 」〈平治物語 上 〉
気色
けしき 1 【気色 】① おもてにあらわれでた心の動き 。顔色や態度など 。また ,機嫌 。「臆する ―もなく進み出た 」「―を柔げて詞を掛けた 」〈青年 鷗外 〉② 何かが起ころうとする気配 。きざし 。「雨は止む ―もない 」③ 物事のありさま 。自然のたたずまい 。光景 。「今日 ,風雲の ―はなはだ悪し 」〈土左日記 〉「物詣での ―とは見えさぶらはず 」〈平家物語 12 〉④ 意向をほのめかすこと 。また ,内諾 。「世にかく漏り聞えたるに院の御 ―のいといみじきなり 」〈栄花物語 玉のむら菊 〉⑤ 内情をほのかに示す ,わずかなしるし 。「―な見せそ ,とて笑はせ給ふ 」〈枕草子 49 〉⑥ 目上の人から受けている信頼 寵愛など 。「日ごろの御 ―も違ひ ,昇進もし給はざりけり 」〈徒然草 128 〉