Sanseido Dictionary
沙汰
さた 2 1 【沙汰 】(名 )スル 〔「沙 」は砂 ,「汰 」は選び分ける意 。水中でゆすって ,砂を捨て米や砂金を選び分ける意 〕一 ① 事の是非 善悪などを論じ ,定めること ,またそれに従って処理すること 。しかるべく処置すること 。また ,訴訟 。「地獄の ―も金次第 」「雨降りて後いまだ庭のかわかざりければいかがせんと ―ありけるに 」〈徒然草 177 〉「先づ ―の成否は知らず 」〈平家物語 1 〉② (主君 官府などの )裁定 。指図 。指示 。また ,それを伝える知らせ 。「追って ―する 」「―のあるまで待て 」「いづれも大宮院の御 ―なり 」〈増鏡 老のなみ 〉③ あれこれ言うこと 。評判 。うわさ 。「此れも不運の至りと身にも思ひ ,よそにも ―しける 」〈沙石集 9 〉「是はいかさまにも天狗の所為といふ ―にて 」〈平家物語 5 〉④ 便り 。消息 。「音 ―ない 」二 (他の語に付いて ,あるいは接尾語のように用いて )…にかかわる事柄 ,…の問題 ,などの意を表す 。「狂気の ―」「裁判 ―」「刃傷 (にんじよう )―」「祐経ほどの者が理運の ―にまくべきにあらず 」〈曽我物語 1 〉