Sanseido Dictionary
澄ます
すま す 2 【澄ます ・清 ます 】(動 サ 五 [四 ])① 水などを濁りのない状態にする 。「水を ―す 」② 雑念を払って ,心を落ち着かせる 。「心を ―して字を書く 」「琵琶をしらめて夜もすがら心を ―し 」〈平家物語 5 〉③ 一つのことに注意を向ける 。「耳を ―す 」「諸人目を ―して見る処に 」〈保元物語 上 古活字本 〉④ 曇りを取り去って ,さえた状態にする 。「五六撥をいとおもしろく ―して弾き給ふ 」〈源氏物語 若菜下 〉⑤ (自動詞的に用いて )よそ行きの表情やそぶりをする 。そんなことにはかかわりがないという表情やそぶりをする 。「おつに ―した顔 」「他人に迷惑をかけても ―している 」⑥ 動詞の連用形の下に付いて ,一心に …する 。精神を集中して …する 。「笛を吹き ―す 」「おこない ―す 」すっかり …する 。完全に …する 。「刀を研ぎ ―す 」「医者になり ―す 」⑦ 洗い清める 。「その日御髪 ―し ,端に居て乾し居給へる中に 」〈宇津保物語 初秋 〉⑧ 世の中が平安になるようにする 。鎮定する 。「一天をしづめ ,四海を ―す 」〈平家物語 12 〉⑨ 道理を明らかにする 。是非をはっきりさせる 。「理ヲ ―ス 」〈日葡辞書 〉〔「澄む 」に対する他動詞 〕可能 すませる