Sanseido Dictionary
痛む
いた む 2 【痛む ・傷む 】一 (動 マ 五 [四 ])① 肉体のある部分に痛さを感ずる 。《痛 》「傷口がずきずき ―む 」「寒くなると腰が ―む 」② (「胸が痛む 」「心が痛む 」などの形で )精神的に苦痛を感ずる 。「当時のことを思い出すと ,今でも胸が ―む 」「心が ―む 」③ (「懐が痛む 」などの形で )出費が負担になる 。「部下との付き合いで懐が ―む 」「腹が ―む 」④ 壊れたり ,すり切れたりする 。損なわれる 。《傷 》「ワイシャツの袖口が ―んできた 」「この家は屋根も床も ―んでいる 」⑤ 食料品が傷ついたり ,腐り始めたりする 。《傷 》「―んだ魚 」「―んだミカン 」⑥ 苦痛あるいは迷惑だと感ずる 。「海底に沈まん事を ―まずして 」〈平家物語 11 〉「いたう ―む人の ,しひられて少し飲みたるも 」〈徒然草 175 〉二 (動 マ 下二 ) →いためる 表記 いたむ 《痛 ・傷 ・悼 》「痛む 」は “痛いと感じる ”の意 。「傷が痛む 」「付き合いで懐が痛む 」「傷む 」は “物が傷つく 。食べ物が腐る ”の意 。「床が傷む 」「傷んだ魚 」「イチゴはすぐ傷む 」「悼む 」は “人の死を悲しみ嘆く ”の意 。「親友の死を悼む 」「故人を悼む 」