Sanseido Dictionary
直垂
ひたたれ 0 【直 垂 】① 垂領 (たりくび )闕腋 (けつてき )広袖で ,組紐 (くみひも )の胸紐 菊綴 (きくとじ )があり ,袖の下端に露 (つゆ )がついている上衣と ,袴と一具となった衣服 。古くは切り袴 ,のちには長袴を用いた 。元来は庶民の労働着で ,身幅 袖幅の狭い ,布製の上衣であった 。彼らが武士として活動するようになって ,端袖 (はたそで )を加え ,共布の袴を着けるなど形を整えた 。鎌倉時代には幕府出仕の公服となり ,江戸時代には三位以上の武家の礼服となった 。② →直垂衾 (ぶすま ) の略 。③ →鎧 (よろい )直垂 に同じ 。