Sanseido Dictionary
蜘蛛手
くもで 0 【〈蜘蛛 〉手 】① 蜘蛛の足のように四方八方に出ていること 。放射状に広がり ,または組み合わされている状態 。「水行く河の ―なれば 」〈伊勢物語 9 〉② 橋の梁 (はり )桁 (けた )を支えるため ,橋脚から筋交いに渡した材木 。「五月雨に水まさるらしうち橋や ―にかかる波の白糸 」〈山家集 夏 〉③ 細い材を打ち違えに組んだ ,灯明皿や手水鉢 (ちようずばち )などをのせる台 。④ 刀 棒などを四方八方に振り回す動作 。「―,かくなわ ,十文字 ,とんばう返り ,水車 ,八方すかさず切つたりけり 」〈平家物語 4 〉⑤ あれこれと思い乱れること 。「うち渡し長き心は八橋の ―に思ふことは絶えせじ 」〈後撰和歌集 恋一 〉