Sanseido Dictionary
象眼
ぞうがん ざう ― 0 【象眼 ・象 嵌 】(名 )スル ① 工芸品の加飾法の一 。地の素材を彫って ,その部分に他の材料をはめこんで模様を表す技法 。主に彫金で用いるが ,木 陶磁 蒔絵 (まきえ )などでも用いる 。彫金では糸象眼 平象眼 布目象眼 高肉象眼などがある 。「純金に類ひ稀なる金剛石を三つ ―したる 」〈谷間の姫百合 謙澄 〉② 印刷で ,鉛版などの修正箇所をくりぬき ,別な活字や版をはめこんで訂正すること 。③ 泥絵 (でいえ )のこととも ,色糸または金泥で細く縁取りをすることともいう 。ぞうが 。「地摺りの唐の薄物に ―重ねたる御裳など 」〈枕草子 278 〉