Sanseido Dictionary
責める
せ める 2 【責める 】(動 マ 下一 )《文 マ下二 せ む 》〔「迫 (せ )む 」と同源 〕① 言葉で追いつめる 。落ち度がある ,お前の責任だといって相手をとがめる 。非難する 。「怠慢を ―める 」「ひとの非を ―める 」しきりに言い立てて自分の思いどおりにさせる 。するように求める 。せがむ 。「おもちゃを買ってくれと子供に ―められる 」「兼房急ぎ連れて参れと ―め給へば 」〈義経記 8 〉② 苦しめる 。悩ます 。「気が ―めてならなんだから 」〈高野聖 鏡花 〉「秋はしぐれに袖を貸し ,冬は霜にぞ ―めらるる 」〈古今和歌集 雑体 〉「飢渇の苦しみに ―められて 」〈沙石集 2 〉③ 目的を達するために ,積極的にはたらきかける 。「泣き落としの手で ―めてくる 」④ 拷問する 。「―めて白状させる 」⑤ ある動作を一心に行う 。「―めず心をこらさざる者 ,誠の変化を知るという事なし 」〈三冊子 〉⑥ 馬を乗り慣らす 。「ウマヲ ―ムル 」〈日葡辞書 〉〔動詞 「せめる 」と 「なじる 」は誰から見ても良くないことが生じた場合に用いる語であるが ,「とがめる 」は感情的になってどぎつい言葉で非難するような場合に用いる 〕