Sanseido Dictionary
超越論的
ちょうえつ ろんてき てうゑつ ― 0 【超越論的 】(形動 )〔ドイツ transzendental 〕〘哲 〙① カントの批判主義における根本概念 。さまざまな経験が可能となり構成される根拠 条件にかかわるさま 。「先天的 」とは異なり ,先天的認識がいかに可能かを問題とする認識についていう 。先験的 。② フッサールの現象学では ,超越的に与えられる実在の本質を判断中止したのちの純粋意識の領域に関するさまをいう 。
超越論的意識
ちょうえつ ろんてきいしき てうゑつ ― 9 【超越論的意識 】〔ドイツ transzendentales Bewusstsein 〕① カントでは →意識一般 に同じ 。先験的意識 。② フッサールでは自然的態度に現象学的還元を施したあとに残余として残る純粋意識 。
超越論的観念論
ちょうえつ ろんてきかんねんろん てうゑつ ―くわんねん ― 11 【超越論的観念論 】〔ドイツ transzendentaler Idealismus 〕認識をなりたたしめるもののうち ,質料は対象的なものがもたらすが ,それを認識へと加工整理するのは主観の側にある先天的形式であるとする立場 。カントがこれを唱えた 。フィヒテ シェリングにも見られるが ,その場合には実在論的性格が払拭されている 。先験的観念論 。