Sanseido Dictionary
随分
ずいぶん 1 【随分 】一 (副 )一 ① 普通の程度を超えているさま 。非常に 。大いに 。はなはだ 。「―寒い所だ 」「―きれいになった 」「そりや君の様に気楽に暮せる身分なら ―云つて見せるが 」〈それから 漱石 〉〔「思ったより ,案外 」という気持ちをこめる場合が多い 〕② できるだけ 。極力 。「―骨を折てやつて見なさいと 」〈色懺悔 紅葉 〉③ 別れの挨拶 (あいさつ )にいう言葉 。くれぐれも 。「お寒さの時分ですから ―御機嫌よう 」〈真景累ヶ淵 円朝 〉二 (「―に 」の形でも用いる )① 分際に応じて 。分相応に 。「年ごろ行なふ間 ,―にその験あり 」〈今昔物語集 14 〉② たしかに 。かならず 。「むむ ,―物にさへならばと頼み 」〈咄本 無事志有意 〉③ (下に打ち消しの語を伴って )容易には 。なかなか 。決して 。「―無理とは思ひいせんが 」〈洒落本 傾城買二筋道 〉二 (形動 )〔ずいぶんひどいの意 〕はなはだ非難に値するさま 。ひどい 。「―な話だ 」「夫人 (おくさま )も ―だわねえ 」〈魔風恋風 天外 〉三 (名 )分相応であること 。「出家 ―の功徳とは今に始めたる事にはあらねども 」〈宇治拾遺物語 11 〉