から
から 一 1 (副 )(下に ,否定的な意を表す語を伴って )まるで 。全く 。からきし 。「―最 (も )う意気地が無えや 」〈くれの廿八日 魯庵 〉二 (接頭 )名詞 形容動詞に付く 。① 否定的な意を表す語に付いて ,まるっきり ,全然などの意を表す 。「―ばか 」「―っ下手 」② その状態がはなはだしいこと ,すっかりその状態になっていることの意を表す 。「―一面 」
から 〔「から (柄 )」という名詞が抽象化されて ,動作 作用の経由地を表すようになったといわれる 。上代から用いられているが ,起点 原因を表すようになるのは中古以降の用法 〕一 (格助 )体言および体言に相当するものに付く 。① 出発する位置を表す 。時間的 空間的な起点 。「あした ―休みになる 」「山 ―日がのぼる 」論理の起点 根拠 。「今年の実績 ―ボーナスの額を決める 」「…から …へ 」の形で慣用的に用いる 。「花 ―花へと ,蝶が飛び回っている 」「次 ―次へ能書きを並べる 」② 通過する位置を表す 。「窓 ―日がさしこむ 」「ほととぎす卯の花辺 ―鳴きて越え来ぬ 」〈万葉集 1945 〉③ 範囲を表す 。「…から …まで 」の形をとることが多い 。「小学校 ―大学まで首席で通した 」「何 ―何までお世話になりました 」④ 理由 原因 動機などを表す 。「からすると 」「ところから 」「の上から 」など慣用的に用いることがある 。「経営不振 ―,工場が閉鎖された 」「寒さの折 ―お体大切に 」「現状 ―すると ,円高傾向は今後も避けられまい 」「ながしとも思ひぞはてぬ昔よりあふ人 ―の秋の夜なれば 」〈古今和歌集 恋三 〉⑤ 動作 作用の出どころを表す 。「君 ―聞いた話 」「おやじ ―おこられた 」⑥ 材料 構成要素を表す 。「酒は米 ―作る 」「議会は衆参二院 ―成る 」⑦ おおよその数量を示す 。数量を示す語に付く 。「千人 ―の人出 」⑧ 一つの事例をあげて ,全体を強めていう 。…をはじめとして 。「からして 」の形で用いられることもある 。「名人の演奏になると ,音 ―違ってくる 」「先生 ―してそんなことでは ,生徒に対してしめしがつかない 」⑨ 手段 方法を表す 。…によって 。…で 。「徒歩 (かち )―まかりていひ慰め侍らむ 」〈落窪物語 1 〉二 (準体助 )〔 1 からの転用で ,近世後期以降の用法 〕いろいろの語に付いて ,それの付いた語句を全体として体言と同じ働きをもつものにする 。「以後 」「以上 」「故 (ゆえ )」などの意を表す 。「10 キログラム ―の重さ 」「こうなった ―は一歩もひかない 」「向こうに着いて ―が心配だ 」「僕のやり方がまずかった ―のことだ 」三 (接助 )活用する語の終止形 (古語では連体形 )に付く 。 1 の用法から出たもので ,中古以降のもの 。古語では 「からに 」の形をとることが多い 。① 原因 理由を表す 。前件を受けて ,後件に話し手の断言 命令 意志など主観性の強い表現がくることが多い 。「ほしい ―買ったんだ 」「むずかしい ―できっこないよ 」「からだ 」「からです 」などの形で ,強く述べる 。「成績があがらないのは ,勉強しない ―だ 」「からといって (からって )」の形で ,理由 原因に対する帰結 結果を暗示させる 。「寒い ―といって ,寝ぼうするやつがあるか 」② 「からには 」「からは 」の形で ,「…する以上は 」の意を表す 。「決心した ―には ,やり通すぞ 」「やる ―には立派になしとげなさい 」③ 「てから 」「てからが 」の形で逆接の意を表す 。…したところで 。「文句ばかり言って ―が ,何にもできないくせに 」 →てから →てからが ④ 「てからに 」の形で順接の意で用いる 。…たりして 。 →てからに ⑤ 二つの事柄が必然的に結ばれており ,それらが相続いて発生するという意を表す 。「からに 」の形をとる 。「…だけの理由で 」「…ばかりで 」の意 。「見る ―に強そうな人 」「初春の初子 (ね )の今日の玉箒 (たまばはき )手に取る ―に揺らく玉の緒 」〈万葉集 4493 〉「…するとすぐ 」「…するやいなや 」「…とともに 」の意 。「吹く ―に秋の草木のしをるればむべ山風をあらしといふらむ 」〈古今和歌集 秋下 〉〔 3 ① の用法は ,理由 原因を表す接続助詞 「ので 」との間にすこし差異がある 。特に ① イ ウ は 「から 」だけに見られるもの 〕 →ので (接助 )
から 【空 】名詞 emptiness .空の 形容詞 empty .▸ バケツ (の水 )を空にする empty the water out of a bucket / empty a bucket .▸ 彼女の部屋は空だった I found her room empty .I found no one in her room .▸ 三塁が空になった Third base was uncovered [undefended ].空タッチ 〘野球 〙a phantom tag .空見出し a dummy entry 【説明的に 】a headword in a dictionary the meaning of which is written under another synonymous headword .空約束 an empty [a false, ⦅書 ⦆ a vain ] promise .
から 【殻 】〖貝 卵 果実などの 〗a shell ; 〖穀類の 〗a husk ; 〖種 豆類などの 〗a hull ; 〖抜けがら 〗【セミの 】a cast-off shell ; 【蛇の 】a slough /slʌ́f /.▸ 木の実の殻 a nutshell .▸ 卵の殻 an eggshell .▸ 殻つきのカキ an oyster in the shell .▸ 麦の殻を取る remove the husks from wheat / husk wheat .▸ 自分の殻から出る ⦅打ちとける ⦆⦅話 ⦆come out of one's shell .▸ 自分の殻に閉じこもる ⦅打ちとけない ⦆go [retire ] into one's shell / retire [withdraw ] into oneself .